今回も北朝鮮が北海道に向けて発射したミサイルについてです。
朝Jアラートをスマフォの画面で見てニュースサイトを見た時は
「ミサイルが北海道の上空を通過して襟裳岬東に着弾した」
ということくらいしか情報がなく、北海道の人達に被害はないのかまでは分かりませんでした。
仕事から帰ると被害はなかったようで一安心しましたが、だんだんと「テロ対象国」としての当事者意識が湧いてきました。
「日本は迎撃システムを準備していたのではなかったか?」
「なぜ今回迎撃しようとしなかった?」
「北朝鮮は日本を攻撃しようとしているのか?」
など、日本に住む一員として政府の対応や隣国北朝鮮の意図など
これまであまり気に留めていなかったことが気になるようになりました。
今日から北朝鮮ミサイルについての話が多くなるかもしれません。
ここでは「なぜ日本が迎撃しなかったのか」「北朝鮮の目的」を主に紹介していますのでお付き合い下さい。
迎撃しなかった理由の前に・・・「日本の迎撃システム」のおさらい
前提として話しておきますと、日本は迎撃能力を持っていました。
ミサイルが発射された場合、日本海に浮かぶイージス艦と地上から放つレーザーで即座に「探知・追尾」し
イージス艦の「BMDシステム(多層防衛システムのこと)」で大気圏外を飛行するミサイルを迎撃(1回目)、
さらに地上から「ペトリオットPAC-3」で迎撃し、SM-3が撃ち漏らしたミサイルやその破片を破壊(2回目)。
2重構造で迎え撃つことができ、このBMDシステムの迎撃成功率は約79.4%(2017/6/22 海国防衛ジャーナル)と高いです。
まぁ・・・99%でもないですし、約80%というのは20%は失敗して日本領土に着弾を許す可能性もあるってことで・・・。
不安は依然残りますね。
実験するのにもミサイル実験には多額の資金がかかり、PAC-3なんて一発数億円するというから99%に近づけるためにも多額の税金が使われます。
迎撃の成功に一番期待できるのはSM-3で、PAC-3はSM-3が打ち漏らした場合や破片が飛んできた場合に備え、補助的な役割を担うミサイルだそうです。
PAC-3では命中率は上がったが、迎撃範囲が狭いためにあくまで拠点防空で、SM-3が撃ち漏らしたミサイルやその破片を破壊する最後の砦となる
なぜ日本は迎撃しなかったのか?
北朝鮮29日に発射したミサイルは、日本上空を通過するときには最高高度の550キロに達していたと考えられていて
これは「日本の領空を侵害しない」と言われているんですよね。
どこまでを領空とするか?ということに対する明確な基準がなく、暗黙の了解で飛行機が飛ぶことのできる上空100キロ程度を領空としています。
なんか、結構適当だったんですね・・・。北朝鮮もそれを分かって発射したんだと思いますが。
じゃあ100キロより上空は誰のものなのか?というと、あそこは大気圏が広がっていて宇宙への入口。
だから各国が宇宙開発に利用できるようにみんなのもの・・・という認識のよう。
韓国国防部の関係者は「領空の高度に対する国際的な基準はない」とする一方、「上空100キロ以上については、宇宙の相互平和利用のために領空外とみなすのが一般的」と説明した。
慶南大極東問題研究所の金東葉(キム・ドンヨプ)教授は「北のミサイルは日本の上空を通過した時がほぼ最高高度で、通常領空とされる100キロを大きく超えていた」と推測した。
日本はこの日、北朝鮮のミサイルを迎撃しなかった。ミサイルが通常領空とみなされる領域を侵犯しなかったと判断したためとみられる。
安倍さんは「発射直後からミサイルの動きを完全に把握していた」と言っていて、「あえて迎撃しなかった、今回は必要ないと判断した」ということが分かります。
領空外だから迎撃の必要はないと判断したのなら、ミサイルが途中で空中分離でもして北海道に落ちてきたらどーすんの、って思いますけども。
ワタクシは素人なので口出しする知識はないですが・・・
素人目で見ると「税金のムダ使いと叩かれるのが嫌だったんじゃないの」って思っちゃいますね。
北朝鮮が北海道に向けてミサイルを発射した目的は
どうも北朝鮮にはなめられまくりの日本ですが、北海道なんか最初から眼中になかったんじゃない?
と思いましたが、「アメリカへのアピール」という見方が強いようですね。
21日に韓国とアメリカが対北朝鮮を想定して軍事訓練「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン」をしていましたが、それを見て威嚇を強めたのが今回のミサイル発射だったというニュース記事もありました。
韓国で21日から朝鮮半島有事を想定した米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン」が始まったことを受け、北朝鮮は26日に短距離弾道ミサイル3発を発射するなど、反発を強めていた。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170829-OYT1T50006.html
「アメリカに対抗できる力があるんだぞ!」と平壌市民に見せつけるためにわざわざ平壌から発射したという推測も有識者の方がしていましたね。
「日本に対して」発射したというより、「アメリカに対して」威嚇で発射したのだろうということみたいです。
なんでアメリカと北朝鮮の喧嘩に巻き込まれにゃならんのじゃ~!!
と思いますが、地理上の不運として受け入れるしかなさそうです。
また、青森にある「三沢基地」を狙っていた可能性もあるのです。
三沢基地にはエシュロンというアメリカの通信傍受施設があり
北朝鮮の軍事情報を傍受しているといわれています。
北朝鮮ミサイルが北海道上空を通過したと報道されていますが
実際のルートは三択基地上空を通過していたのです。
北朝鮮とアメリカが戦争になったら、日本国内で真っ先に狙われるのは
この青森の三択基地になるでしょう。
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