副腎疲労・・・私がこれを知ったのはつい最近。
ニュースアプリからの通知で偶然本間医師夫妻のインタビュー記事を見たからでした。
私は朝に弱かったり、気力がわかない日も多かったのですが
その理由はもしかしたらこの「副腎疲労」なのかもしれないと思うようになりました。
私たちの多くはパスタや焼きそば、ラーメンといった麺類
パン、パンケーキやドーナツなどの小麦製品
牛乳やチーズなどの乳製品を日常的に食べていますが
これらが副腎を疲れさせる原因になっているかもしれないのです。
食生活が欧米化して何気なく食べているものが、日頃あなたに不調をもたらしているかもしれません。
ここでは「副腎疲労の原因」「避けるべき食べ物」について調べたことをまとめています。
副腎疲労の原因
副腎は左右にある腎臓の上部にある、ホルモン分泌器です。
ストレスと闘うのに必要な「コルチゾール」を分泌して私たちの身体が
社会生活でさらされるあらゆるストレスに負けないようにしてくれます。
この副腎が、さまざまなストレス要因
(ストレスの強い仕事や生活習慣、偏った食習慣)で疲れてしまうと
必要なときにコルチゾールが十分に出なくなり、ストレスに負けてしまうんですね。
また副腎は朝にコルチゾールをたくさん出してくれますが、疲れていると
朝に十分な量が出ず、「朝起きられない」「うつっぽくなる」「ぼーっとする」
というような症状が出てしまいます。
「ここでいうストレスには、精神的なストレスだけでなく、大気汚染や食品の添加物、気温の変化、食生活の変化、持病や感染症など、体内で炎症を起こす恐れのあるもの全てが含まれます。
ストレスが多く、コルチゾールが過剰に分泌される状態が続くと、副腎が疲れて必要なときに十分な量を分泌できなくなり、ストレスと闘えなくなる。
この状態を『副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)』と呼びます。
例えば、副腎から分泌されるコルチゾールは血糖値や血圧のコントロール、免疫機能や神経系のサポートをつかさどるため、副腎疲労を起こして分泌がうまくいかなくなると、生活習慣病やうつ症状、花粉症などのアレルギー症状、橋本病やバセドウ病などの自己免疫疾患を発症することもあるという。
style.nikkei.com
たとえ社会的なストレスが少ない環境だったとしても
食事が合わないとなんだか元気が出ない・・・ということも起こってきます。
実は多くの日本人に合わない食事というのを、私たちは日常的にごく当たり前に摂っているんですね。
その食事が合っていない!?副腎疲労のもとになる食事
副腎疲労に悩まされている人は、臓器に炎症が起こっていることが多く
特に小腸は、合わない食べ物を食べると直接的に炎症が起こってしまいます。
合わない食事とは、個々人の細かいアレルギーをのぞくと
日本人の8割には「グルテン」に対して不耐症だといいます。
さらに、乳製品に含まれる「カゼイン」に対しても、約8割の日本人が不耐性だといわれています。
カゼインに対して不耐症のスポーツ選手が、カゼインフリーダイエットを始めたことによって
大きく成績を伸ばした例もあります。
次に注意したいのが「カフェイン」。
紅茶やコーヒー、緑茶に多く含まれていて、最近では「カフェインフリー」のコーヒーが
レストランのドリンクバーに置いてあることがありますね。
眠い時にコーヒーを飲んで目を覚ます、という人も多いと思いますが
これは気をつけないと副腎をさらに疲れさせてしまうかもしれません。
目が覚めないのは副腎が疲れていて、コルチゾールを十分出せていないからという可能性があります。
そんなときにカフェインでコルチゾール分泌を促して目を覚ましても
カフェインが切れたら、飲む前より副腎が疲れてしまうこともあるからです。
紅茶や緑茶を何杯も飲むことはないと思いますが、コーヒーは飲むなら1~2杯
できれば水で薄めて飲むようにしましょう。
可能ならコーヒーはしばらく飲まないようにしてみるといいですね。
3つ目は、「甘いお菓子や炭水化物」。
炭水化物が悪いわけではなく、これらをおやつに食べると
インスリンが急上昇してしまい、副腎は血糖を安定させるために
コルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリンなどのホルモンを大量に出してしまいます。
そうすると副腎はまた疲れてしまいます。
おやつを食べたいときには、ナッツや果物、それか和菓子を
一気に食べずに少しずつ食べるようにしましょう。
最後に、「添加物・化学合成物質」が含まれている食品はできるだけ避けたいです。
悪いと知っていても確認するのが面倒で、なかなか避けていない人も多いんじゃないでしょうか。
食品添加物は、防腐剤として、または安く大量に製造するために使われていることがあり
自分で注意して確認しないと毎日のように摂取してしまうことになります。
日本では許可されているものでも、海外では禁止されている危険なものもありますし
添加物は発ガンリスクを高めるといわれています。
なので、少しずつ添加物の名前と危険性を覚えていって、上手に避けていきたいですね。
以下に危険な添加物の例を載せておきます。
- 亜硝酸塩( ハム、いくら、たらこ)
- 合成甘味料(アスパルテーム、アセスルファムK)
- タール色素(合成着色料)
- 安息香酸Na
- ソルビン酸、ソルビン酸K(クリーム類・さきいか・有名シャンプー・コンビニ弁当)
- 防カビ剤
- (輸入柑橘類・果物などに利用される防カビ剤(ポスト・ハーベスト)、OPP、OPP-Na、TBZ(チアベンダゾール)
- グルタミン酸ナトリウム(アミノ酸等)
- マーガリン、ショートニング(菓子パン・クッキー)
- 増粘多糖類(グミ、菓子パン、麺類)
- カラギナン・グアーガム・ゲル化剤
- アセスルファムカリウム(ノンアルコールビール)
- リン酸塩(ファミレスのコーヒー)
- イーストフード
- 安息香酸(エナジードリンク、ダイエット炭酸飲料)
ガムやミントタブレット、栄養ドリンク、スポーツドリンク、安いワイン
は添加物が多量に含まれている可能性が高いです。
発がんやうつ病など、様々な悪影響が噂されている添加物ですが
専門家によっては「添加物は有害ではない」と主張する人もいます。
議論の決着がついていなくて、「無添加の方が危険」という専門家もいるんですね。
なので自分の身体で試してどちらが元気になれるか、で自己判断していくのがいいと思います。
グルテンフリーダイエット
グルテンは麦類に含まれている成分です。
穀物の胚乳から生成されるたんぱく質の一種で
小麦や強力粉、中力粉、薄力粉、大麦、押し麦、丸麦、ライ麦、空豆にグルテンが含まれています。
グルテンに不耐性な欧米人もいて、アメリカではグルテンフリーダイエットが流行りました。
グルテンはどんな食べ物に含まれているかというと
- パン、ライ麦パン、黒パン
- パンケーキ
- ホットケーキ
- ドーナッツ
- スコーン
- マフィンクッキー
- 焼き菓子
- スナック菓子全般
- ケーキ類
- ピザ
- パスタ
- シリアル
- シチュー
- カレーのルー
- ラーメン
- そば(そば粉100%使用の場合は除く)
- うどん
- たこ焼き
- てんぷら、フライ
- ハンバーグ
- たこ焼き
- お好み焼き
- 肉まん、あんまん
- 餃子
- ビール
- 発泡酒
- スピリッツ系
- スコッチ
- バーボン
- ウォッカ
- 麦焼酎
- モルト
- 大麦麦芽
- 各種ソース
- ドレッシング
- 醤油
- 各種スパイス(固着防止剤)
- 加工食品
- 食肉加工食品
- 着色料
- 植物油(小麦胚芽油)
- 乳化剤
- 化粧品(たんぱく加水分解物)
- 防腐剤
- サプリメント(カプセルの結着材)
- でんぷん(小麦由来)
- 植物油(グルテン添加剤)
- 分散剤(セルロースクエン酸)
- デキストリン
- たんぱく加水分解物
- 植物ガム(オート麦由来)
- 穀物酢(小麦を使用したもの)
- 充填剤(じゅうてんざい)
(eiyouryouhou.jp)
といったものに含まれています。
ルーや各種ソースといった意外なものにも含まれているので
自分で成分表を確認する習慣を身に着けておきたいですね。
グルテンが身体に合わないと、小腸が炎症を起こしてしまうことがあります。
炎症が起こると
- 腹痛
- 便秘
- 下痢
- 頭痛
- 不眠
- めまい
- 生理痛
- 生理不順
- 疲労感
- 肌荒れ
といった不調が出てきます。
グルテンを摂取しないようにしてしばらくすると
人によっては1週間ほどで肌が綺麗になったり、身体が軽く、すっきりしてきます。
体重が減る効果も期待できます。
「でもパンが食べたいし・・・麺類も食べたい!」
となりますよね(笑)
私もこれらが大好きなのでわかります。
そういうときは「米粉」を使ったものを選ぶといいですよ。
米粉パンとかたまに見かけると思いますが、米粉なら炎症を起こさず
炭水化物を摂取できます。
もちもちしていてほのかに甘いところも、お砂糖フリーにしやすくうれしいですね。
カゼインフリーダイエット
カゼインは、乳製品に含まれているリンたんぱく質の一種です。
牛乳に含まれるたんぱく質の80%はカゼインでできていますが
このたんぱく質の約40%はα-カゼイン(アルファカゼイン)で構成されています。
しかし、このα-カゼインに不耐性の人が乳製品を摂取すると
さまざまな不調がでてきます。
α-カゼインの分解は胃酸が主に担っていますが、完全に分解することが難しく
分解されずに小腸に届くと小腸を傷つけ、炎症を起こしてしまいます。
主な症状はこのようなもの。
- 下痢、便秘、悪臭を伴うガスなど消化器系トラブル
- 腕や背中にぶつぶつができる
- アトピー性皮膚炎
- めまい、ふらつき
- 頭痛、片頭痛
- 慢性的な疲労感
- 集中力の欠如
- 頭が重たい
- やる気の低下、気分の上下
- 腰やひざの痛み
- コントロールできない食欲
- ホルモンバランスの乱れ(月経前症候群など)
- 手足の冷え、しびれ
- 急激な体重の増減
- 乳幼児の発達遅延
(eiyouryouhou.jp)
だいたいグルテンの症状と似たものです。
またこの他に、自閉症・ADHDといった発達障害の原因にもなるという研究もあります。
まだ科学的なエビデンスに不足していますが、私が以前読んだ
吉濱ツトムさんの本にも、食事療法のことが書かれていました。
そこには「アスペルガーはパンを食べてはいけない」と書かれており
グルテンが脳機能を変化させる可能性が示唆されていました。
グルテンとカゼインは構造が似ており、どちらも麻薬物質のような働きを脳に対して行うので
一種の中毒症状を引き起こします。
グルテンは特に食べるともっとグルテンが欲しくなってしまいます。
でも、カゼインを取らないようにすると、カルシウム源を乳製品に頼っている人は
(私もそうですが)
カルシウム不足が心配ですよね。
乳製品に頼らなくてもカルシウムが足りるように、他の食品で補うようにしましょう。
成人男性が一日に必要なカルシウム量は650~800mg
成人女性は650mgです。
100gあたりのカルシウム量が多い食品は下のようなものです。
- 干しエビ・・・7100mg
- さくらエビ・・・2000mg
- かたくちいわしの田作り・・・ 2500mg
- かたくちいわしの煮干し・・・ 2200mg
- こんにゃく・・・1600mg
- えんどう・・・ 1300mg
- ごま(ねり・いり)・・・ 1200mg
- ひじき・・・1000㎎
- だいず・・・890mg
- わかめ・・・960mg
魚や海藻類、魚介類に多く含まれているんですね。
どれも日本人が昔から食べてきたものですし、海外でブームになっている日本食を支える食材たちです。
簡単なのは「豆腐・しらす・わかめ」をポン酢やゴマドレをかけて食べるのが調理も楽かなと思います。
エビもから入りするとおいしいですね。
乳製品に頼らなくてもカルシウムを多く含む食材は意外とあるものです。
医者も知らないアドレナル・ファティーグ―疲労ストレスは撃退できる!
今回は「避けるべき食材」を紹介しました。
「摂るべき食材」についてはこちらの記事で紹介していますので参考にしてみてください。
副腎疲労(アドレナルファティーグ)の食事で摂るべき食材とおすすめ病院
ここに挙げたグルテンフリー・カゼインフリーダイエットは
もちろんすべての不調かかえた人に合うわけではありません。
不調には複雑な要因がからんでいますよね。
なので、ちょっと試してみて自分に合わないと感じたことはやめたほうがいいのです。
医学より人間の身体の歴史の方がずっと長いですから
身体からの信号を信頼して調整していってあげてほしいです。
〈参考サイト〉
style.nikkei.com、eiyouryouhou.jpほか