ノロウイルスは小さく検出されにくいだけでなく、わずかなウイルスでも
人に感染してしまう厄介なウイルス。
症状が風邪と似ていて、発症しても1~2日と短い期間しか続きませんが
便の中にはなんと最長1カ月も残っているのだとか。
そしてその便をふいた手でドアノブを触り、他の人に感染する・・・
ということにもなり、家族全員でノロウイルスを回して長引いてしまうかもしれません。
特に体の弱いお年寄り、免疫力の弱い小さなお子さんがいる家庭では
料理する人がノロウイルスを拡散しないように配慮する必要があります。
ここではノロウイルスを拡散しないための予防方法を
厚生労働省のHPを参考にまとめてみました。
調理器具や食べ物・・・基本は加熱しよう!
食べ物、特にカキなどの二枚貝からノロウイルスが拡散し
集団食中毒になるということはニュースでたまに起きるので
食べ物に注意を払らわないとな、とは皆さんご存知だと思います。
基礎知識として、ノロウイルスは85°、できれば90°以上で加熱を1分間することで
失活化するといわれています。
でも、これで100%安全かというとそうでもなく
実際はウイルスがいる環境(乾燥か液体中か、pH、ウイルス粒子の数など)によって
左右されるので、あくまで目安として90°以上で1分間加熱といわれているんです。
より厳しい加熱環境で確実に失活化するので
心配であればもっと高温かつ長時間の加熱をするべきかと思います。
調理器具にも加熱は有効です。
他にも、洗剤で洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム(詳しくはこちらの記事で)で
浸すように拭くことが有効。
調理器具の対策をまとめると
- 90°以上で1分間加熱(まな板、包丁、へら、食器、ふきん、タオル等)
- 次亜塩素酸ナトリウムで拭く
- 二枚貝を調理する器具は別に用意して使う
- 使い捨て手袋を毎回使う
- 使用の度に洗浄する
という方法をとることができます。
手洗いはどうやってする?
ノロウイルスは水で意外にもあっさり落ちてくれるので
石鹸を使い、手の脂肪とともに手洗いで落とすことができます。
爪は短く切り、石鹸をよく泡立てて、ブラシを使って爪の間までよく洗います。
そして脂肪を流しやすくするためにも温水で洗うといいです。
拭くときはできればその都度清潔なタオルを使いましょう。
我が家でもそうしています。
それかペーパータオルが使い捨てできるためおすすめです。
タイミングは基本的なことですが、食べる前、調理前、トイレの後
汚物を処理した後(手袋をしていても)など。
キッチンハイターなどで作った次亜塩素酸ナトリウムの消毒液は
手など皮膚には使わない方がよいです。
皮膚には刺激が強すぎます。
よく触る場所を拭いておこう!
いろんな人がよく触る場所・・・ドアノブや手すり、リモコン、電車のつり革
などなど、日常でうっかり他の人からノロウイルスを手に移してしまうことがあります。
さすがにつり革など公共物を拭くのは怪しいかもしれませんが・・・
つり革などを触るときは手袋をしておいた方がいいでしょう。
家の物であれば、次亜塩素酸ナトリウムを含んだ消毒液(前回記事で紹介しています。)
で拭くと失活化できます。
普段生活していると、どこからノロウイルスがやってくるか分からないと思うので
赤ちゃんがいる家庭では触らないようにするよりも
触ってしまっていることを前提で、落とす・失活化させる
ことを意識した方が予防になると思います。